資料請求を増やす方法とは、フォームの入力項目を減らし、CTAの配置と文言を見直し、資料の中身とフォロー体制まで一貫して整えることです。単発のテクニックを1つ足すよりも、比較検討の入口から資料到着後の対応までを1本の導線として見直したほうが、反響数は安定して伸びます。本記事では、住宅会社・工務店・リフォーム会社を主な対象に、資料請求が伸びない原因、増やす6つの施策、着手する順番を実務目線で解説します。

この記事は、住宅会社・工務店・リフォーム会社の経営者、マーケティングやホームページ運用を担当するスタッフ向けです。

※ 2026年8月時点の情報です。

この記事でわかること

  • 資料請求とは何か、来店予約や問い合わせとの役割の違い
  • 資料請求が伸び悩みやすい3つの原因
  • 反響を増やす6つの施策と、フォーム・CTA・資料内容・フォローの具体策
  • 業種別に効きやすい訴求の型と、生成AI検索時代に意識すべきこと

資料請求とは?反響が生まれる仕組み

資料請求とは、来店や商談の前に検討者が情報を集める比較検討の入口であり、来店予約よりも一段ハードルの低い接点です。

つまずきやすい点は、OB客紹介の仕組み化とは?で解説しています。

資料請求とは、検討者が来店・来場の前段階で、価格帯や施工事例などの情報を無料で取り寄せる行為を指します。来店予約や見積もり依頼と違い、営業担当と直接話す前提がないぶん申し込みのハードルが低く、検討初期の顧客を取りこぼさずに接点化できる窓口です。

検討者の動きを段階で見ると、情報収集→資料請求→来店予約→見積もり→契約という順に検討度合いが上がっていきます。資料請求は「まだ本気で比較していないが情報は欲しい」という段階の受け皿です。来店予約よりも手前に置くことで、検討初期の層を取りこぼさずに接点化できます。

この段階分けを意識せずに、いきなり来店予約や見積もり依頼だけを導線にしている会社もあります。その場合、検討初期の検討者はそのまま離脱し、他社の情報収集先に流れてしまいます。

住宅展示場協議会加盟データによると、住宅展示場の来場者数は2018年度の424万組から2024年度には300万組へと、6年間で約29%減少しました。アンケート記入の必須化や事前予約制の広がりで、気軽に見学しづらくなったことが要因の一つとされています。来場という重いハードルの手前に、資料請求という軽い入口を用意できているかどうかが、反響数を左右する分かれ目になっています。

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資料請求が伸びない3つの原因

資料請求の伸び悩みは、フォームの入力負担・CTAの弱さ・対応の遅さという3つの原因に集約されます。

資料請求が伸びない3つの原因: フォームの入力項目が多すぎる、記事・LPのCTAが弱い・少ない、問い合わせ後の対応が遅い
資料請求が伸びない3つの原因

原因1: フォームの入力項目が多すぎる。住所を番地まで必須にする、家族構成や検討時期まで一次段階で聞くといったフォームは、入力の途中で離脱を招きます。詳細情報は資料送付後の会話で聞けば十分です。

原因2: 記事・LPのCTAが弱い・少ない。文章の最後に小さなリンクが1つあるだけでは、読み終えた検討者の目に留まりません。読んでいる途中で「資料が欲しい」と思った瞬間にボタンがなければ、その熱量はそのまま冷めてしまいます。

原因3: 問い合わせ後の対応が遅い。申し込みから数日後に発送連絡が来るようでは、他社の資料が先に届き比較の土俵から外れます。私たちが集客支援の現場で見てきた範囲でも、対応の速さは検討初期の信頼形成に直結する要素です。

3つの原因は独立しているようで、実は連動しています。フォームの入力項目が多い会社ほど「見込み度の高い人だけ通ればよい」という考え方に寄りがちです。結果としてCTAの文言も控えめになり、対応フローの整備も後回しになる傾向があります。逆に言えば、フォームを軽くする決断ができた会社は、CTAと対応フローも同時に見直しやすくなります。

注意: フォーム項目を増やしすぎるのはNG
「見込み度を測りたい」という理由で項目を増やす会社がありますが、実際には申し込みの母数そのものを減らしてしまいます。見込み度の判定は資料送付後のフォローで行うほうが、全体の反響数を落としません。

資料請求フォームを改善する5つの施策

フォーム改善の効果が大きいのは、項目数の削減・入力補助・ボタン文言・スマホ最適化・送信後の導線という5つの施策です。

施策1: 入力項目を5〜6個に絞る

氏名・郵便番号・電話番号・メールアドレス・希望連絡方法の5項目を基本形にし、家族構成や予算などの詳細は資料送付後に個別で確認します。一次取得の項目を削るほど、申し込みの母数は増えます。

施策2: 住所は郵便番号だけで一次取得する

番地まで必須にせず、郵便番号だけで発送できる仕組みにします。詳しい住所は資料送付の案内メールで案内すれば、入力の手間を大きく減らせます。

施策3: ボタンの文言を具体的にする

「送信する」ではなく「無料で資料を受け取る」のように、押した先で何が起きるかを明示します。ボタン直下に「入力は1分で完了します」と添えるだけでも、心理的なハードルは下がります。

資料請求フォームのNG例とOK例の比較: NG例は項目10個以上で住所を番地まで必須、ボタンの文言が送信するだけ。OK例は項目5〜6個で郵便番号のみ、ボタンは無料で資料を受け取る
資料請求フォームのNG例とOK例

施策4: スマホでの入力しやすさを確認する

電話番号やメールアドレス欄で数字用キーボードが自動で出るか、フリガナの自動入力があるかを実機で確認します。検討者の多くはスマホから申し込むため、パソコン画面だけの確認では見落としが起こります。

施策5: 送信後の画面で次の行動を示す

送信完了画面に「発送まで◯営業日」「担当からの連絡時期」を明記します。ここで案内文言のテンプレートを用意しておくと、フォーム改修のたびに文面を考え直す手間が省けます。

【送信完了画面の文言テンプレート】
資料請求ありがとうございます。
◯営業日以内に資料を発送し、
担当より一次のご連絡をいたします。

施策6: エラー表示は入力欄のすぐ近くに出す

必須項目の未入力や電話番号の桁数エラーは、ページ上部にまとめて表示するのではなく、該当する入力欄のすぐ下に赤字で表示します。エラーの原因がどこにあるか一目で分かる設計にするだけで、入力途中の離脱を減らせます。エラー表示の位置は、フォーム改善の中でも見落とされがちな項目です。

記事・LPでCTAを増やす配置と文言

記事やLPのCTAは、冒頭付近と本文後半の最低2箇所に置き、読者の疑問が解決した直後のタイミングに合わせるのが基本です。

読み始めてすぐの位置に1つ、本文の悩みが解決した直後にもう1つ置くことで、検討度合いの違う読者どちらにも申し込みの機会を渡せます。CTAの文言は「こちら」のような曖昧な表現を避けます

「施工事例集を無料で受け取る」のように資料の中身を具体的に示すほうがクリック率は上がります。施工事例の書き方で紹介している具体語の型は、そのままCTA文言にも応用できます。

資料の中身で差がつく見せ方の工夫

資料請求後に届く資料そのものの中身が薄いと、せっかく獲得した反響が次の商談につながりません。

施工事例と価格帯の目安は、相場記事の作り方と同じ考え方で書きます。「築◯年・工期◯週間・総額◯万円台」のように具体語で示すと、届いた資料を読んだ検討者が次の行動を判断しやすくなります。資料はWebページの要約版ではなく、来店前の疑問を解消する独立した読み物として作ることが差別化のポイントです。

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業種別・資料請求が増えやすい訴求の型

資料請求で効きやすい訴求は業種ごとに異なり、住宅会社は価格帯、リフォーム会社は施工事例、不動産会社はエリア情報が軸になります。

業種 効きやすい訴求 資料に入れる情報の例
住宅会社・工務店 坪単価・総額の目安 施工事例の写真・工期・総額の価格帯
リフォーム会社 ビフォーアフター 工種別の費用相場・保証内容
不動産会社 エリアの相場感 周辺の取引事例・住環境の情報

アットホーム株式会社の2025年調査(購入経験者393名・検討者432名対象)では、住まい探しの方法として「不動産ポータルサイトで検索」が最も多く、次いで「不動産会社のホームページで検索」という結果でした。ポータルと自社サイトの両方に、表内の情報を矛盾なく載せておくことが前提になります。

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資料請求施策に着手する順番

資料請求を増やす施策は、フォーム改善→CTA配置→資料の中身→フォロー体制という順で着手します。限られた人手でも効果を確認しながら進められる順番です。

すべてを同時に変えてしまうと、反響数が増えた理由も減った理由も特定できなくなります。まずフォームの入力項目を減らし、1〜2週間の申し込み数を比較するのが最初のステップです。ここで数字の変化を確認できると、次の施策に取り組む社内の納得感も得やすくなります。

第二段階はCTAの配置と文言です。フォームという受け皿ができた状態で入口を増やすほうが、入口だけを先に増やすよりも歩留まりが安定します。第三段階は資料の中身とフォロー体制で、獲得した反響を来店・成約まで引き上げる仕上げの工程にあたります。

着手の順番を守るべき理由はもう一つあります。フォームを直さないままCTAだけを増やすと、増えたクリックの多くが入力途中で離脱し、「施策をやったのに反響が増えない」という誤った結論に至りやすいのです。土台となるフォームから手を付ける順番が、遠回りに見えて最短ルートになります。

資料請求後のフォローで反響を逃さない

資料請求は獲得した瞬間がゴールではなく、当日中の一次連絡から1週間後の検討確認までのフォローが成約への分かれ目です。

展示会で集めた名刺のフォローも考え方は同じです。展示会後フォローで商談化率を上げる5つの施策で初動の設計をまとめています。

資料請求後のフォロー3ステップ: 当日中に受付連絡を入れる、資料と合わせて個別の一言を添える、1週間後に検討状況を確認する
資料請求後のフォロー3ステップ

Harvard Business Reviewが紹介した調査では、問い合わせから1時間以内に対応した企業は、それより遅く対応した企業に比べて有効な商談へつながる確率が約7倍高いと報告されています。資料請求も同じで、当日中の受付連絡があるかどうかで、検討者が抱く信頼は大きく変わります。

私も複数の会社の反響対応を見てきました。発送連絡を自動化しつつ、担当者からの一言を手作業で添えている会社は、資料請求から来店予約への引き上げ率が安定して高い傾向があります。全件を人力で対応する必要はなく、自動連絡と個別の一言を組み合わせる設計が現実的です。

フォロー体制の仕組み化に、専用のCRMツールは必須ではありません。スプレッドシートで「請求日」「一次連絡日」「資料発送日」「1週間後フォロー日」の4列を管理するだけでも運用できます。担当者が変わっても抜け漏れが起きない状態を、まずは低コストな方法で作ることが先決です。ツールの導入は、フォロー件数が手作業の限界を超えてから検討すれば十分です。

生成AI検索時代の資料請求導線で意識すべきこと

生成AI検索の広がりにより、AIが会社名を挙げて資料請求先を紹介する場面が増えており、正確な情報発信の継続が最大の対策になります。

当社は自社サイトをAIO対策の実験場にしています。構造化データ・llms.txt・主要AIクローラー20種の許可を実装したうえで、引用状況を日次で計測しています。AIが引用する情報源は、自社サイトに書かれた価格帯や対応エリアの記述そのものです。ポータルサイト・自社サイト・SNSの間で表記が揺れていると、AIは複数の情報源を照合できず、引用そのものを避ける傾向があります。

具体的には、資料請求ページの近くに「対応エリア」「価格帯の目安」「資料の中身」を本文テキストとしても明記してください。図解や画像だけに情報を入れると、AIはその情報を拾えません。

不動産のAI検索対策AI集客の完全ガイドでも、この「本文テキストへの明記」を共通の対策として解説しています。

総務省の令和7年版情報通信白書によると、日本の個人の生成AI利用経験は26.7%です。米国や中国と比べればまだ低い水準ですが、「◯◯市 住宅会社 資料請求」のようにAIへ相談する検討者も、今後は着実に増えていくと見込まれます。特別なAI向けの手続きを新たに探す必要はなく、これまで解説したフォーム改善と情報発信の正確さを積み重ねることが、そのままAI経由の紹介対策になります。

よくある失敗と注意点

資料請求の導線づくりで多い失敗は、フォームの見た目だけを直して満足してしまうことと、獲得後のフォローを後回しにすることです。

失敗1: フォームのデザインだけ変えて項目数はそのまま。見た目を整えても、入力項目が多いままでは離脱率は改善しません。項目そのものを削る作業が先です。

失敗2: 資料請求とお問い合わせを同じフォームで扱う。検討度合いの違う2つの導線を1本にまとめると、どちらの読者にとっても入力項目が過不足のあるフォームになります。検討初期は資料請求、後期はお問い合わせと分けたほうが、両方の反響数が伸びます。

失敗3: 発送後のフォローを仕組み化していない。担当者の記憶と善意に頼ったフォローは、繁忙期に抜け漏れが起きます。当日中の一次連絡だけは、誰が対応しても止まらない仕組みにしておく必要があります。

失敗4: 全施策を一度に変えてしまう。フォーム・CTA・資料・フォローを同時に改修すると、どの変更が効いたのか分からなくなります。前章で解説した着手順を守り、1つずつ効果を確認しながら進めたほうが、結果的に早く成果へたどり着きます。

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よくある質問

資料請求を増やすには何から着手すべきですか?

フォームの入力項目削減です。項目を減らすだけで完了率が改善しやすいです。

フォームの入力項目は何個が目安ですか?

一次取得は5〜6項目が目安です。詳細情報は資料送付後に個別で確認します。

記事のCTAはいくつ設置すればよいですか?

記事内に最低2箇所、冒頭付近と本文後半に分けて設置してください。

資料請求後の対応で意識すべきことは何ですか?

当日中の一次連絡です。対応の速さが比較段階での信頼につながります。

資料請求とお問い合わせ、どちらの導線を優先すべきですか?

検討初期は資料請求を優先し、対応後にお問い合わせへ引き上げてください。

AI検索が広がると資料請求の集客はどう変わりますか?

AIが会社名を紹介する場面が増えるため、正確な情報発信の継続が対策です。

まとめ: 資料請求は「入口の軽さ×フォローの速さ」

資料請求を増やす方法は、フォームの入力項目を減らして入口を軽くすることが起点です。そのうえでCTAの配置と資料の中身を整え、獲得後のフォローを仕組み化する一連の見直しになります。まずはフォームの入力項目を数えるところから、今週中に着手してください。

来場者数が減り続ける中でも、検討者が自ら情報を探しに来る経路は増えています。資料請求という軽い入口をどれだけ整えられるかが、その先の来店・成約につながる最初の一歩です。すべての施策を一度に完璧にする必要はなく、フォーム改善から順に手を付ければ、数ヶ月後には反響の質が変わっているはずです。

集客の全体像は見学会集客を伸ばす6つの施策やAI集客の完全ガイドでも解説しています。

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