ウェビナー集客とは、申込者の半数近くが当日欠席するという前提の上で、告知チャネルの拡大・案内メールの複数回送付・当日運営までを一連の仕組みとして設計し、目標リード数を確保する施策です。多くのBtoB企業が「告知を出したのに人が集まらない」「申込は多いのに当日の出席が少ない」という悩みを抱えていますが、原因の多くは1回の告知で終わらせている運用そのものにあります。本記事では、BtoB企業100社への調査データと平均参加率のデータをもとに、開催2週間前から実践できる集客5ステップと、案内メールの送り方、よくある失敗例までを解説します。

この記事は、BtoB・SaaS企業のマーケティング担当者・経営者で、ウェビナーの集客数や参加率が伸び悩んでいる、またはこれから初めてウェビナーを企画する方向けです。

※ 2026年8月時点の情報です。

この記事でわかること

  • ウェビナー集客がうまくいかない3つの原因
  • 平均参加率46%という実態から逆算する集客数の考え方
  • 開催2週間前から実践する集客5ステップ
  • 案内メール・リマインドメールの効果的な送り方
  • 集客でよくある失敗例とAI検索時代の告知ページの工夫

ウェビナー集客とは?BtoBマーケティングでの位置づけ

ウェビナー集客とは、告知から申込獲得、当日の出席確保までを一体で設計する、BtoBリード獲得の入口づくりの施策です。

ウェビナー集客とは、オンラインセミナーの開催情報を見込み客に届け、申込みへとつなげる一連の活動を指します。単に告知を出すことではなく、申込者が実際に参加してくれる状態まで作り込む点が、集客数だけを追う施策と異なります。

私たちがBtoB企業のマーケティング支援で相談を受ける際も、「告知は出したのに申込が集まらない」というより「申込は集まったのに当日の参加者が少ない」という悩みのほうが実は多いという声をよく聞きます。ウェビナー集客は展示会や紹介と違い、Web上で完結するため定量的に改善できる余地が大きい施策です。BtoBリード獲得の全体像における位置づけはBtoBリード獲得の方法とは?6つの施策と選び方の基準でも解説していますが、本記事ではウェビナー単体の集客施策を掘り下げます。

ウェビナー集客がうまくいかない3つの原因

ウェビナー集客が伸び悩む原因は、告知リーチの狭さ・テーマ設計のずれ・案内フォローの不足という3つに集約されます。

ウェビナー集客がうまくいかない3つの原因: 告知のリーチが社内リストだけで頭打ちになっている、テーマが自社都合で参加者の悩みに刺さっていない、申込者への案内・リマインドが1回だけで終わっている
ウェビナー集客がうまくいかない3つの原因

Web担当者Forumが2023年4月に報じたリサピー調べの調査(2か月に1回以上ウェビナーを実施するBtoB企業の担当者100名対象)によると、ウェビナー実施時の課題は「テーマ・内容」が47%で最多、「告知・集客」と「参加率」がそれぞれ36%という結果でした。テーマ選定の悩みが最も多い一方で、告知と参加率という集客の入口・出口の両方にも課題が集中していることが分かります。

弊社が支援先の告知状況を見ていて感じるのは、社内の既存メルマガリストだけに告知を出し、そこで反応が薄いと「集客がうまくいかない」と結論づけてしまう企業が少なくないという点です。テーマそのものが参加者の悩みに刺さっていない場合、いくらチャネルを増やしても申込は伸びません。3つの原因は独立しているようで実は連鎖しており、テーマ設計を見直すだけで告知・参加率の課題まで同時に改善するケースもあります。

参加率46%の実態から逆算する集客数の考え方

ウェビナーの平均参加率は46%程度とされており、目標参加者数の2倍前後の申込数を確保する計算が必要です。

マジセミが紹介するLivestorm社・99Films社の調査では、業界を問わないウェビナーのリアルタイム参加率は平均46%程度とされ、広告業界のように33%まで下がる業種がある一方、教育業界は48%、製薬業界は63%まで上がるなど幅があるとされています。つまり申込者の半数近くは当日参加しないという前提を持たずに集客数を計画すると、目標を大きく下回ります。

目標参加者数 参加率46%で必要な申込数
30名 約65名
50名 約109名
100名 約217名

この表は参加率46%を前提にした概算です。自社の過去開催データがあれば、業種平均より自社の実績値を優先して計算に使ってください。過去の参加率が分からない場合は、まず46%を仮の基準にして申込目標を設定し、開催後に実績値へ置き換えていく運用が現実的です。参加率は業種だけでなく、無料か有料かでも変わるため、有料ウェビナーであれば参加率がやや高めに出る想定で申込目標を調整できます。前提条件を数字で置くことこそ、集客計画の出発点。

開催2週間前から始める集客5ステップ

集客は開催の1か月〜2週間前の初回告知から始め、チャネル拡散・個別声かけ・リマインド・当日告知まで段階的に進めます。

開催2週間前から始める集客5ステップ: 初回案内は開催1か月〜2週間前に告知、チャネル拡散はメルマガ・SNS・広告に展開、個別声かけは見込み客へ直接案内、リマインドは締切1〜3日前に再送、当日告知は開始直前に本日開催を通知
開催2週間前から始める集客5ステップ

第一に、開催情報が固まった段階で自社サイト・メルマガに初回案内を出します。第二に、SNSや広告など複数チャネルへ同時に展開し、社内リストだけに頼らないリーチを確保します。第三に、過去の商談・問い合わせがある見込み客へは個別にメールで直接案内すると、反応率が高くなりやすい傾向があります。第四に、申込締切が近づいた段階でリマインドを送り、検討を後押しします。第五に、当日直前にも通知を送り、参加を忘れている申込者を呼び戻します。

告知は1回で終わらせず、5つの段階を1つのカレンダーに落とし込んでおくことが、担当者が変わっても同じ運用を続けられるコツです。私も実際の運用を見ていて感じるのは、初回案内を出した時点で「集客は終わった」と気を抜いてしまい、後半のリマインドが手薄になる企業が多いということです。集客は開催直前まで続く活動だと捉え直すだけで、当日の出席率は変わってきます。

案内メール・リマインドメールの送り方と回数

案内メールは初回案内・締切前リマインド・当日朝の通知という最低3回に分けて送ると、参加率の低下を防ぎやすくなります。

HubSpot Japanのウェビナー案内メールに関する解説では、初回案内は開催の1か月〜2週間ほど前に送信し、申込締切の1〜3日前に再度リマインドを送ることが推奨されています。さらに当日の朝に「本日開催」のようなタイトルで通知を送ることも効果的だとされています。

タイミング 目的
開催1か月〜2週間前 存在を知らせ、申込を促す初回案内
申込締切1〜3日前 検討中の見込み客の背中を押すリマインド
開催当日の朝 申込を忘れている参加者への最終通知

メールを1通で終わらせず、この3タイミングをテンプレート化しておくと、担当者が毎回文面をゼロから考える負担がなくなります。件名も「【本日開催】」のように一目で分かる表現にすると開封率が上がりやすくなります。案内メールの内容自体は、開催概要の羅列だけで終わらせず、参加するとどんな悩みが解決するかを一文で伝える工夫も加えてください。

集客チャネルの使い分け方

集客チャネルは、メルマガ・SNS・広告・個別招待をリードの検討段階に合わせて組み合わせて使うのが基本です。

すでに接点がある見込み客にはメルマガと個別招待が効果的で、まだ接点のない層にはSNS投稿や広告での認知拡大が必要になります。テーマの専門性が高いほど、既存リストからの申込に頼る比率が高くなる傾向があります。

チャネル 向いている相手 特徴
メルマガ 既存の見込み客・商談中の企業 反応率が高いが対象が限られる
SNS投稿 未接点の潜在層 拡散力はあるが反応率は低め
Web広告 特定の役職・業種を狙いたい場合 費用はかかるがリーチを補える
個別招待 商談化を狙う重要見込み客 手間はかかるが出席率が高い

1つのチャネルだけに依存すると、そのチャネルの反応が落ちた瞬間に集客数全体が落ち込みます。私たちの支援先でも、メルマガだけに頼っていた企業がSNS投稿と個別招待を追加しただけで、申込数が底上げされた例がありました。予算が限られる場合は、まず個別招待とメルマガという費用のかからないチャネルから着手し、余力が出た段階で広告を足す順番が現実的です。チャネルの適材適所こそ、集客の安定化への近道。

AI検索時代のウェビナー告知ページに必要な工夫

ウェビナー告知ページは、開催概要をFAQ・比較表・定義文で構造化しておくと、検索エンジンとAI検索の両方から見つけてもらいやすくなります。

告知ページを作る際、日時・登壇者・参加対象・当日の流れといった情報を箇条書きだけで済ませてしまう企業が多く見られますが、検索やAIの回答に引用されるには「このウェビナーは誰向けで、何が分かるのか」を文章で明示しておく必要があります。BtoB企業が生成AI検索でどう見られているかという基礎知識はBtoB AI検索対策(LLMO)とは?選ばれる5つの施策で詳しく解説していますが、ウェビナー告知ページも同じ考え方が当てはまります。

具体的には、開催概要ページに「よくある質問」を3〜5問設けておくと、参加を迷っている見込み客の疑問にも、検索・AI経由で流入した人の疑問にも同時に答えられます。告知ページ自体をBtoB SEO・LLMOの対象コンテンツとして設計しておくことが、指名検索されるようになった段階での申込導線を強くします。SEO面の土台づくりはBtoB SEOとは?商談前に選ばれる5つの施策、AI回答での引用対策全般はLLMO対策とは?ChatGPTに引用される7つの方法も参考にしてください。

ウェビナー集客でよくある失敗・NG例

よくある失敗は、告知チャネルを1つに絞り込み、テーマを自社都合で決め、申込後のフォローを1回で終わらせることです。

ウェビナー集客のNG例とOK例: NG例は社内メルマガ1回だけで告知を終える・テーマを自社の新商品説明に終始させる・申込者への連絡を開催直前まで放置する、OK例は複数チャネルと個別声かけを組み合わせる・参加者の悩みを起点にテーマを決める・申込直後・数日前・当日の3回で案内する
ウェビナー集客のNG例とOK例
注意: 自社の新商品説明だけのテーマ設計はNG
参加者は自社の困りごとを解決するヒントを求めて申込みます。新商品の紹介だけに終始するウェビナーは、申込数自体が伸びにくく、仮に参加してもらっても評価は上がりません。参加者が今抱えている課題を起点にテーマを組み立ててください。

告知チャネルを1つに絞り込む運用は、そのチャネルの反応が落ちた瞬間に集客数全体が落ち込むリスクを抱えます。もう一つのNG例は、申込者への連絡を開催直前まで放置すること。案内メールが1通きりだと、申込時の熱量が開催日までに薄れ、当日の欠席につながります。複数チャネルの併用・参加者起点のテーマ・段階的なフォローという3点を最初から設計に組み込んでおくことが、失敗を避ける最短ルートです。

まとめ: ウェビナー集客は参加率46%を前提にした逆算設計が鍵

ウェビナー集客のコツは、平均参加率46%という実態を前提に申込目標を逆算し、開催1か月〜2週間前の初回告知から当日朝の通知まで、複数回・複数チャネルでの案内を仕組み化することに尽きます。まずは次回開催の案内カレンダーに、初回告知・リマインド・当日通知の3タイミングを書き加えるところから始めてください。

ウェビナー集客の仕組みが整った後は、獲得したリードをどう育てるかが次の課題になります。BtoBリード獲得全体の施策比較はBtoBリード獲得の方法とは?6つの施策と選び方の基準、告知ページのAI検索対応はLLMO対策とは?ChatGPTに引用される7つの方法、比較検討層への見え方はBtoB SEOとは?商談前に選ばれる5つの施策で解説しています。

よくある質問

ウェビナー集客の平均参加率はどのくらいですか?

業界により差はありますが、Livestorm社等の調査では平均46%程度とされ、申込数の半分前後が実態です。

ウェビナー集客で最初に着手すべきことは何ですか?

開催1か月〜2週間前の初回案内と、複数チャネルへの拡散を同時に始めることが基本の一歩です。

案内メールは何回送るのが効果的ですか?

初回案内・締切前のリマインド・当日朝の3回に分けて送ると、参加率の低下を防ぎやすくなります。

BtoB企業のウェビナー担当者が抱える課題で最も多いのは何ですか?

リサピー調べでは「テーマ・内容」が47%で最多、「告知・集客」と「参加率」が各36%で続きます。

集客数を確保できてもキャンセルが多いのはなぜですか?

案内後のフォローが1回で終わり、開催が近づく頃には申込時の熱量が薄れてしまうことが主な原因です。

ウェビナー告知ページはAI検索対策も意識すべきですか?

意識すべきです。開催概要ページの構造を整えると、指名検索やAI検索経由の申込も見込めます。

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