整骨院の集客が伸びない最大の原因は、保険施術と自由診療の見せ方を混同したまま情報発信していることと、MEO(マップ検索対策)の整備不足です。新規患者を呼び込むには、保険が使える負傷と使えない症状を切り分けて案内し、そのうえでGoogleマップと口コミの土台を整える必要があります。本記事では、通算3,200店舗以上を支援してきた当社MEOサービス「G-ran」の実務経験をもとに、整骨院ならではの集客施策と広告表現の注意点を解説します。

この記事は、整骨院・接骨院の院長・経営者・集客担当者向けです。

※ 2026年7月時点の情報です。

整骨院の集客とは?保険施術と自由診療で戦略が変わる理由

整骨院の集客とは、地域検索とマップからの新規来院と、骨盤矯正などの自由診療メニューへの専門性訴求を、別々の導線として設計する取り組みです。

整骨院の集客とは、「地域名×整骨院」「駅名×接骨院」といった検索でGoogleマップから来院を呼び込む保険施術の導線と、骨盤矯正・姿勢矯正・産後ケアといった自由診療メニューをウェブサイトやSNSで専門性訴求する導線の、2本立てで組み立てる取り組みのことです。同じ院でも保険施術と自由診療では、患者さんの検討プロセスも訴求の仕方も別物になります。

保険施術の新規患者は「ぎっくり腰になった」「捻挫した」といった急なけがをきっかけに検索することが多く、地域名検索とマップの上位3枠からの流入が中心です。一方、自由診療は複数院を比較検討する期間が長く、施術内容や実績の説明が意思決定を左右します。私たちがG-ranの支援現場で見てきた整骨院の多くは、この2つの導線を分けずに同じ言葉で発信してしまい、どちらの患者さんにも刺さらない案内になっていました。

医療機関全般のMEO対策の基本はクリニックのMEO対策で解説しています。本記事はその整骨院版として、保険と自由診療の使い分けまで踏み込んで説明します。

5万件がひしめく整骨院業界でマップ表示が集客を左右する理由

整骨院の集客でマップ表示と口コミが左右されやすいのは、施術所数の多さによる競争密度の高さと、口コミを読んでから来院先を決める患者行動の2点にあります。

第一に、整骨院・接骨院は競争密度が非常に高い業種です。厚生労働省「衛生行政報告例」によると、全国の柔道整復師施術所数は令和6年末時点で5万件超(50,924件)と、コンビニエンスストアに匹敵する規模で推移しています。「地域名×整骨院」の検索結果には常に多数の競合が並ぶため、マップ上位に表示されるかどうかが新規患者数を直接左右します。

第二に、口コミが来院先選びの主要な判断材料になっていることです。BrightLocalのLocal Consumer Review Survey 2025によると、消費者の71%が地域の店や施設を探す際に口コミを日常的に読み83%が確認先としてGoogleを利用しています。体の不調という不安を伴う選択だからこそ、より重くなる口コミの存在感。

データ 数値 出典
全国の柔道整復師施術所数 50,924件(令和6年末) 厚生労働省(衛生行政報告例)
口コミを日常的に読む消費者 71% BrightLocal(2025年)
口コミの確認にGoogleを使う 83% BrightLocal(2025年)
AIによる口コミ要約を読む 48% BrightLocal(2025年)

なお、マップの掲載順位はGoogle公式ヘルプ「Googleのローカル検索結果のランキングを改善する」の通り「関連性・距離・知名度」で決まります。距離は変えられないため、実務では関連性と知名度を高める施策に集中するのが合理的です。

新規患者を増やす整骨院MEOの5ステップ

新規患者を増やす整骨院MEOは、基本情報とカテゴリの整備から、写真・口コミ・自由診療の訴求、投稿の継続まで、5つのステップを土台から積み上げて進めます。

整骨院の集客を伸ばす5つの基本施策: 基本情報とカテゴリの整備、施術風景・院内写真の充実、口コミの依頼と全件返信、自由診療メニューの専門性訴求、投稿・情報更新の継続
整骨院の集客を伸ばす5つの基本施策。前半3つが土台整備、後半2つが専門性訴求と継続運用です

施策1: 基本情報とカテゴリを整備する

院名・住所・電話番号(NAP)をホームページやポータルサイトと完全に一致させ、メインカテゴリを「整骨院」、追加カテゴリに「接骨院」「スポーツ整体」など施術実態に合わせて設定します。柔道整復師の資格を持つ施術者であることも、ビジネス説明文に明記してください。

施策2: 施術風景・院内写真を充実させる

受付・施術ベッド・機器の写真を最低20枚登録します。整骨院の場合、写真の役割は「どんな施術を受けるのか具体的に想像できる」安心感を伝えることです。清潔感のある院内と施術の様子が伝わるだけで、来院のハードルは下がります。

施策3: 口コミを増やし全件に丁寧に返信する

会計時や次回来院の案内時に自然に口コミをお願いします。返信は来院への感謝と一般的な案内にとどめ、個別の症状には触れないのが原則です。口コミ依頼と返信の基本の型は口コミを増やす方法と返信のコツで詳しく解説しています。

施策4: 自由診療メニューの専門性を訴求する

骨盤矯正・姿勢矯正・産後骨盤ケアは自由診療の中心であり、保険施術とは別のページで専門性を訴求します。施術者の資格・経験年数・症例数といった事実情報を具体的に書き切ることが、比較検討段階の患者さんへの説得材料になります。

施策5: 投稿と情報更新を続ける

休診案内・新しい施術メニュー・院内イベントなどを週1回を目安に投稿します。更新が続くプロフィールは「施術実態のある院」としての信頼につながります。投稿文の下書きはChatGPTを集客に活用する方法の型を使うと短時間で作成できます。

この5つの土台に加えて、余力があれば自院サイトの情報整備にも着手してください。施術時間・アクセス・自由診療の料金目安をサイト上にテキストで明記し、マップの情報と一致させます。情報の食い違いは、検索エンジンにもAIにも「信頼性の低さ」として伝わってしまいます。

保険施術と自由診療で見せ方を変える

整骨院の集客で最も誤解が生じやすいのが、健康保険が使える負傷の範囲です。ここを曖昧にしたまま発信すると、信頼低下と広告規制違反の両方のリスクを招きます。

厚生労働省の案内によると、健康保険が使えるのは骨折・脱臼・打撲・捻挫(肉ばなれを含む)の施術を受けた場合に限られます。単なる肩こりや筋肉疲労に対する施術は保険の対象にならず、全額自己負担です。この線引きは、集客の見せ方にもそのまま関わってきます。

保険施術の窓口では、患者が自己負担分だけを支払い、残りを整骨院が保険者に請求する「受領委任払い」という仕組みが使われています。

区分 対象となる症状 費用の目安 集客での見せ方
保険施術 骨折・脱臼・打撲・捻挫(肉ばなれ含む) 窓口負担分のみ(受領委任払い) 急な受傷時の「地域名×整骨院」検索・マップ経由の来院導線
自由診療 慢性の肩こり・腰痛・骨盤の歪み等 全額自己負担(院ごとに設定) 専門性・症例数・施術の流れを事前に伝える比較検討導線

私も取材の中で、「保険が使えると思って来院したら実費だった」という患者さんの声を何度も聞いてきました。保険対象と自由診療の範囲を事前にはっきり伝えるほうが、来院後の不信感を防げます。料金の見せ方も「初回◯円〜」という下限表示だけでなく、検査料や2回目以降の費用まで含めた目安を示すことで、来院後のトラブルを避けられます。

柔整広告ガイドラインで「言ってはいけない」整骨院の表現とは

柔整広告ガイドラインは、医療機関向けの医療広告ガイドラインとは別に、柔道整復師法に基づいて整骨院が表示できる事項を限定しています。

厚生労働省は「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師及び柔道整復師等の広告に関する検討会」での議論を踏まえ、柔道整復師の施術所が広告できる事項を限定列挙する指針を定めています。医療機関向けの規制が「NGな表現」を挙げる方式なのに対し、柔整広告ガイドラインは「表示してよい事項」だけを列挙する方式である点が大きな違いです。

整骨院の広告表現のNG・OK比較: NGは効能効果の標榜、「治療」「診察」等の医業との混同用語、保険が全て使えると誤認させる表現。OKは氏名・住所・施術日時の明記、「ほねつぎ」「接骨」の名称表示、予約・出張・休日夜間施術の案内
整骨院の広告表現におけるNG例とOK例の比較

特に整骨院で見落とされやすいNG表現は3つです。第一に、「腰痛が治る」「肩こりが解消する」といった効能効果を標榜する表現。第二に、「治療」「診察」「原因究明」など医業との混同を招く用語の使用。第三に、「保険で施術が受けられます」とだけ書き、自由診療メニューの費用を明示しない保険の誤認を招く表現です。

注意: 「◯円で施術可能」の表記は保険誤認のリスク
保険が使える負傷とそうでない症状が混在するメニュー表を作る場合、どちらの区分かが一目でわかるように明記してください。全て保険適用と誤解させる表記は、患者トラブルと指導の両方につながります。

一方で、柔道整復師である旨・施術所の名称と所在地・施術日時・予約制や出張施術の案内・医療保険療養費支給申請ができる旨といった事実の記載は広告可能です。整骨院でも、認められた事項の範囲で具体的に伝え切ることが、規制を守りながら選ばれるための王道です。

整骨院で新規患者が増えない院に共通する3つの落とし穴

新規患者が増えない整骨院には、情報の放置・保険と自由診療の混同案内・口コミ返信の後回しという3つの共通パターンがあります。

失敗パターン1: プロフィール登録だけして放置する。登録した時点の情報のまま数年間更新されていない院を多く見かけます。施術時間の変更やメニュー追加を反映しないと、来院直前の患者さんに誤った案内をしてしまいます。

失敗パターン2: 保険施術と自由診療を同じ言葉で説明する。「骨盤矯正も保険でできます」のような曖昧な表現は、来院後のトラブルの原因になります。区分をはっきり分けて書かないと、患者さんの信頼を損ないます。

失敗パターン3: 口コミ返信を後回しにする。低評価の口コミほど返信を避けたくなりますが、放置された低評価と丁寧に返信された低評価とでは、読み手に残る印象が別物。返信の具体的な型はクリニックのMEO対策の口コミ返信の章も参考にしてください。

この3つに共通するのは、いずれも「一度整備して終わり」にしてしまう点です。整骨院の集客は単発の施策ではなく、施術メニューの変化に合わせて情報を更新し続ける運用であることを前提に体制を組んでください。院内で担当者を決め、月1回でも見直しの時間を確保するだけで、放置のリスクは大きく下がります。

ChatGPTやGoogleのAIに整骨院として選ばれるには

プロフィールと口コミの情報整備は、ChatGPTやGoogleのAIが整骨院を紹介する際の情報源対策も兼ねます。

「◯◯駅 整骨院 骨盤矯正」とAIチャットに聞いて院の候補を絞り込む患者さんが増え始めています。AIの回答に並ぶ院名や特徴の素材は、日々のプロフィール情報と口コミの蓄積です。BrightLocalの調査でも48%の消費者がAIによる口コミ要約を読むと回答しており、マップの情報整備がそのままAI対策になります。

AI時代を見据えた対策は3つです。第一に、ビジネス説明文に「誰向けの・何が強みの院か」を具体語で書くこと。第二に、自院サイトにも施術内容・専門性・アクセスをテキストで明記し、マップの情報と一致させること。第三に、保険適用の範囲を実態と異なる形で書かないことです。情報源が複数あってもすべて一致していれば、AIは安心して院名を引用できます。AI検索対策の全体像はAI集客の完全ガイドで詳しく解説しています。

よくある質問

整骨院の集客はいくらくらいの予算が必要ですか?

MEO・口コミ整備は無料で始められます。広告を使う場合も月数万円から試せます。

整骨院の集客でまず何から始めればいいですか?

Googleビジネスプロフィールの基本情報とカテゴリ設定を今週中に見直すのが最優先です。

整骨院の保険施術と自由診療はどう違いますか?

骨折・脱臼・打撲・捻挫は保険対象ですが、慢性の肩こりや疲労は自由診療で全額自己負担です。

整骨院の広告で「腰痛が治る」と書いてもいいですか?

書けません。柔整広告ガイドラインは表示できる事項を限定しており、効能効果の標榜は対象外です。

整骨院の口コミ返信は自分たちでもできますか?

可能です。事実に基づき冷静に返信する型を使えば、院内スタッフだけで運用できます。

開業したばかりの整骨院でも集客できますか?

できます。まずは基本情報の登録と写真充実だけでも、地域検索での見え方が変わります。

まとめ: 整骨院の集客は「保険と自由診療の切り分け×MEO×広告ルール順守」

整骨院の集客は、保険施術と自由診療の見せ方を切り分けたうえで、MEOと口コミという土台を整え、柔整広告ガイドラインを守りながら発信を続けることで成果につながります。まずは施策1〜3の基本情報・写真・口コミ整備を今週中に見直してください。5万件超がひしめく競争環境だからこそ、土台の整備差がそのまま新規患者数の差になります。整備は一度で終わらせず、月1回の見直しを続けることが差を広げます。集客の全体像はAI集客の完全ガイドで解説しています。

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