クリニックのホームページの料金は、保険診療・自由診療・健康診断・予防接種の区分ごとに、書ける範囲と書くべき項目が違います。すべてを1つの価格表に並べると、自由診療の要件が抜けやすくなります。区分を分けて、税込の総額を文字で書くのが基本です。

この記事は、内科・皮膚科・美容皮膚科などのクリニックで、ホームページに料金を載せる、または今の料金ページを見直したい院長・事務長・Web担当者向けです。

※ 2026年10月時点の情報です。医療広告ガイドラインは2026年3月30日最終改正版で確認しています。

この記事でわかること

  • 料金の書き方が診療の区分ごとにどう違うか
  • 自由診療の料金に必ず添える情報と、薬の名前の扱い
  • 健康診断と予防接種の料金に書いてよいこと
  • 料金ページを1枚にするか、診療ページごとに置くかの決め方
  • 料金の載せ方で起きやすい失敗と避け方

歯科医院の料金表に絞った書き方は、歯科医院ホームページの料金表の書き方で扱いました。本記事は医科のクリニックに多い、健診・予防接種・自費の薬の扱いを中心に整理します。

クリニックの料金は、診療の区分ごとに載せ方が違う

クリニックの料金ページは、保険診療・自由診療・健康診断・予防接種の4区分に分けて書くのが出発点です。

あわせてクリニックの症状ページの作り方もご覧ください。

クリニックの料金ページとは、受診前の患者が費用を確かめられるよう、診療の区分ごとに費用と条件を示したページです。自由診療の部分は、医療広告ガイドラインの「限定解除」の要件を満たして書きます。

区分ごとに、書けることと気をつけることを1つの表にまとめました。根拠は医療広告等ガイドライン(2026年3月30日最終改正)です。

区分 料金として書くこと 気をつけること
保険診療 窓口負担の目安、予約料など保険外の費用、支払方法 金額は診療内容と負担割合で変わる旨を添える
自由診療 全額自己負担の旨、窓口で払う総額の幅、期間・回数、主なリスク 薬や機器の販売名は書かない
健康診断 コースごとの費用、受け付ける人数 広く定着していない検査は広告の対象外
予防接種 1回あたりの費用、接種回数、対象者 ワクチンの商品名と予防効果は書かない
クリニックの料金を保険診療・自由診療・健康診断・予防接種に書き分ける一覧
クリニックの料金の区分別の書き方

どの区分も、価格は消費税を含めた総額で示します。国税庁 No.6902「総額表示」の義務付けが根拠です。ホームページ全体で載せる項目は、クリニックのホームページに必須の6項目で確かめてください。

保険診療の料金は「目安」と支払方法までにとどめる

保険診療は国が決めた点数で費用が決まるため、ホームページには窓口負担の目安と支払方法を書けば足ります。

窓口で払う額は、年齢や所得によって1〜3割と変わります。目安の金額を書くなら、何割負担の場合の額かを必ず添えてください。検査や処方の内容で変わる旨も、同じ行に書きます。

保険の診療でも、予約料のように保険外でかかる費用があります。ガイドラインは、選定療養としての予約診療について、負担する費用も併せて示すことが望ましいとしています。

支払方法も料金ページに載せてよい情報です。クレジットカードや電子決済の可否、使えるカードの種類、分割払いの可否を書けます。患者からの電話の問い合わせが多い項目なので、表の下に1行で添えてください。

自由診療の料金に添える4つの情報と、薬の名前の扱い

自由診療の料金は、全額自己負担である旨・窓口で払う総額の幅・期間と回数・主なリスクの4つを、金額と同じ画面に書きます。

美容皮膚科のしみ取りや、AGA・ED などの自費の処方がこの区分です。ガイドラインは、標準的な費用を「5万〜5万5千円」のような幅で示すことを認めています。そのうえで、実際に窓口で負担する額が分かる書き方を求めています。

麻酔管理料や服薬指導料が別にかかるなら、それを含めた総額の目安も書きます。一緒に行うのが通常の治療があれば、その分を含めた総額も示します。

医科で特に気をつけたいのが、薬や機器の名前です。ガイドラインは「AGA治療薬を取り扱っております」は、自由診療である旨と標準的な費用を併せて示せば広告できるとしています。一方で「○○錠を処方できます」のように医薬品の販売名を書くことは認めていません。

料金表の行の名前は、「AGAの内服治療(1か月分)」のように治療の単位で書いてください。医師の個人輸入による未承認の薬を使う場合は、未承認である旨や入手経路などの明示が別に必要です。こうした禁止表現の全体像は、医療広告ガイドラインで禁止される6つの表現で確かめられます。

健康診断と予防接種の料金はどう書く?

健康診断はコースごとの費用と受付人数を、予防接種は1回あたりの費用と回数を書けます。

健康診断について、ガイドラインは費用・取り扱う人数・宿泊の有無を広告してよいとしています。ただし、広告できる健診は公的な健康診断としても行われているものです。「アンチエイジングドック」のように、広く定着していない検査は対象外と書かれています。

予防接種は、接種を勧める対象者・回数・1回あたりの費用を併せて書けます。書かないのは、ワクチンの商品名と、発症予防率などの効果です。「インフルエンザの予防接種を実施しています」のように、実施している旨と費用を並べる形にしてください。

書いてよい例 書かない例
インフルエンザ予防接種 1回◯,◯◯◯円(税込) ワクチンの商品名と1回の価格
接種回数(年齢により1回または2回) 「発症を◯%防ぎます」
一般健診Aコース ◯,◯◯◯円(税込)・1日◯名まで 医学的に定着していない独自ドックの料金

表の金額は書き方の型です。自院の実際の料金に置き換え、改定した月を「2026年10月時点」のように添えてください。

料金ページは1枚にまとめるか、診療ページごとに置くか

自費のメニューが3つ以下なら1枚の料金ページにまとめ、4つ以上あるなら各治療のページに料金を置き、一覧ページから案内します。

自由診療の料金は、リスクや期間と同じ画面に置く決まりがあります。ガイドラインは、必要な情報をリンク先のページに回す形を採らないことを求めています。メニューが多いと、1枚のページでは各治療のリスクまで書ききれません。

クリニックの状況 向いている置き方
保険診療のみ・予防接種と健診が少し 1枚の料金ページに区分ごとの表を並べる
自費のメニューが3つ以下 1枚の料金ページに、治療ごとのリスクと期間も書く
自費のメニューが4つ以上 治療ページごとに料金を書き、一覧ページから案内する
料金の改定が近い 改定後に作る。先に作ると二重の手直しになる

どちらの置き方でも、ページの下には電話番号や問い合わせフォームを書いてください。問い合わせ先の明示は、限定解除の要件の1つです。

料金の載せ方でよくある失敗3つ

失敗の多くは、「早く安く伝えたい」という自然な動機から起きます。起きたこと・原因・避け方の順に見てください。

クリニックの料金の載せ方のNG表記とOK表記の比較
クリニックの料金の載せ方のNGとOK

失敗1: 自費の薬の販売名と月額を並べた。AGAやダイエットの処方で、薬の名前ごとに価格を並べた表が見られます。原因は、通販の価格表と同じ作りにしたことです。治療の単位で名前を付け、自由診療である旨と総額の幅を書き直してください。

失敗2: 料金表を画像1枚で載せた。院内掲示の価格表を撮影して載せると、更新のたびに作り直しになります。画像の中の金額は、検索エンジンにもAIにも文字として読まれにくい形です。文字の表で作り直し、画像を使うなら同じ内容を本文にも書いてください。

失敗3: キャンペーン価格を一番目立つ場所に置いた。「今なら○円」や「50%オフ」は、ガイドラインが費用を強調した広告の例に挙げています。通常の料金を書き、割引の文言は外してください。なお、料金を見やすく太字にすること自体は、Q&Aが差し支えないとしています。

今の料金ページが、ガイドラインとAI検索の両方に合っているかを無料で確認します。

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AIの回答に自社サイトが載る準備ができているかは、AI検索の対応度チェック(無料・30秒)で確かめられます。登録なしで、その場で点数が表示されます。

AI検索に料金を正しく答えさせる書き方

AI検索に料金を正しく答えてもらうには、1行に「何の治療が、税込いくらで、何回か」が読み取れる文字の表にし、時点を添えます。

「◯◯クリニック 料金」と聞かれたとき、AIはページの文字から答えを作ります。行ごとに条件が完結していないと、別の治療の金額を取り違えるおそれがあります。各行に税込・回数・自由診療の別を書けば、その1行だけでも答えになります。

検索から料金ページへ来てもらうには、順位も欠かせません。当社が自社3サイトで集計した表示7,015回(2026年6月23日〜9月20日)では、クリック率は1〜3位で6.28%、4〜10位で1.02%でした(検索順位ごとの実測クリック率)。料金ページ単体で上位を狙うより、順位のある診療ページから料金の表へ案内するほうが確実です。

当社は自社サイトをAIO対策の実験場にし、構造化データや主要AIクローラー20種の許可を実装して計測しています。その運用で見えたのは、料金のような変わる情報ほど時点の表記と更新日のずれが信頼を落とすことです。

改定したら、表の時点と更新日を同じ日に直してください。クリニック全体のAI検索対策は、クリニックのAIO対策5ステップにまとめています。

自院で直すか外部に頼むかは、自費のメニュー数で決めるのが目安です。メニューが3つ以下で院内で更新できるなら、上の区分表に沿って自院で直せます。メニューが多い、または表現の可否に迷うなら、専門家に頼んでください。

当社では2026年5月から9月にAIO運用を15件ご契約いただき、3か月以内の解約は0件です(2026年9月時点)。料金ページの見直しも、検索とAI検索での見え方を計測しながら進めています。

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このテーマの全体像は 工務店のホームページ集客とは?反響を増やす必須6要素 にまとめています。

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よくある質問

保険診療しか行っていないクリニックも料金ページは必要ですか?

必須ではありません。窓口負担は年齢などで1〜3割と変わる旨と、使える支払方法を書けば足ります。

料金ページの見直しはどこまで自院でできますか?

区分を分け、税込の総額・期間・リスクの列をそろえるまでは自院でできます。表現の判断は専門家に頼んでください。

料金ページの見直しを頼むと何をしてもらえますか?

当社では、区分ごとの書き分けと文字の表への作り直し、検索とAI検索での見え方の計測までを行います。

料金ページを直してから変化が見えるまでどのくらいかかりますか?

当社のAIO運用10件では、3か月以内に全件で主要クエリの平均順位が上がりました。3か月は見てください。

外部に頼むのを待ったほうがよいのはどんな場合ですか?

自費の料金を改定する直前や、開業前で料金が決まっていない時期です。決まってから表を作ってください。

まとめ: クリニックの料金は区分ごとに文字の表で書く

クリニックの料金は、保険診療・自由診療・健康診断・予防接種に分けて書きます。自由診療は、全額自己負担の旨・総額の幅・期間と回数・主なリスクを同じ画面に並べます。薬やワクチンの商品名は書きません。

今日できる一歩は、今の料金ページに自由診療と保険診療が混ざった表がないかを確かめることです。混ざっていれば、区分ごとに表を分けるところから始めてください。

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