士業が「地域名+分野」の検索で上位に出るには、所在地と対応地域の表記をそろえ、分野ごとの相談ページに事務所の判断を書くことが先です。市区町村の名前だけを替えたページを並べる作り方は、Googleが禁じる誘導ページの形に近づきます。

この記事は、「地域名+税理士」「地域名+相続 相談」のような検索で自事務所が上位に出ず、地域ページを作るか迷っている士業事務所の所長・集客担当者向けです。

当社(セブンセンシズ株式会社)は2026年10月、4つのAIに士業の質問を100問聞きました。「大阪 税理士 おすすめ」のような地域で探す質問では、出典の63.1%が比較・紹介サイトでした。

※ 2026年10月時点の情報です。AIの出典の数字は、当社が2026年10月に行った士業100問の調査によります。AIの答えは日によって変わります。

この記事でわかること

  • 地域名の検索の型ごとに、上位を争う相手がどう変わるか
  • 地域で事務所を探す質問で、AIが何を出典にしているか
  • 10位の内と外で、クリック率がどれだけ違うか
  • 市区町村名だけ替えたページがNGな理由と、OKな地域ページの条件
  • 地域ページを作る事務所・作らない事務所の分かれ目

士業のSEOの全体像は士業のSEO対策の進め方で扱いました。本記事は、地域名の入った検索で上位に出る方法に絞ります。

士業の地域名の検索で上位に出るとは?争う相手は紹介サイト

士業の地域名の検索で上位に出るとは、地域名と資格名・分野を組み合わせた検索で、事務所の公式サイトが10位以内に入ることです。

士業の地域名検索とは、「梅田 司法書士」「名古屋 相続 税理士」のように、地域名と資格名や分野を組み合わせた検索です。調べる人は、相談できる事務所を近くで探しています。

地域名の検索は、語の組み合わせで争う相手が変わります。当社の判断では、資格名だけ・分野を足す・業種を足すの3つの型に分けて考えます。

検索の型 例 主に争う相手(当社の見立て) 公式サイトの勝ちやすさ
地域名+資格名 大阪 税理士 比較・紹介サイト 低い
地域名+分野+相談 堺市 相続 相談 紹介サイトと事務所の分野ページ 中くらい
地域名+業種+資格名 名古屋 歯科医院 税理士 事務所の分野ページ 高い

表の勝ちやすさは当社の見立てで、調査の数字ではありません。地域名+資格名だけの語では、比較・紹介サイトと上位を争うことになります。

事務所の公式サイトが勝ちやすいのは、分野や業種を足した語です。税理士の語の分け方は税理士のSEOキーワードの選び方で扱っています。

地域で探す質問ではAIの出典の63.1%が紹介サイト

士業事務所を地域で探す質問にAIが答えるとき、出典の63.1%は比較・紹介サイトでした。

地域で探す質問のAIの出典の内訳を、比較・紹介サイト、士業事務所の公式サイト、その他、口コミ・地図で比べた棒グラフ

当社は2026年10月、ChatGPT・Gemini・Claude・Perplexityの4つに士業の質問を100問聞きました。うち20問が「大阪 税理士 おすすめ」のような地域で探す質問です。答えの出典は、種類ごとに数えました。

地域で探す質問の出典439件の内訳は、下の表の4種類です(当社の士業100問の調査・2026年10月)。

出典の種類 件数 割合
比較・紹介サイト 277件 63.1%
士業事務所の公式サイト 122件 27.8%
その他 15件 3.4%
口コミ・地図 12件 2.7%
上の表の『件数』をグラフにしたもの比較・紹介サイト277件士業事務所の公式サイト122件その他15件口コミ・地図12件
上の表の『件数』をグラフにしたもの

表に無い13件は、ニュース・まとめ記事、動画・SNS、公的機関の出典です。

回答ごとに数えると、地域で探す質問の回答の78.2%が比較・紹介サイトを出典にしていました。事務所の公式サイトを出典にした回答は52.6%です。地域で探す質問でも、回答の半分強には事務所の公式サイトが出典に入っています。

費用・選び方・手続き・制度を調べる質問では、回答の72.1%が事務所の公式サイトを1つ以上出典にしていました。地域名の語だけで紹介サイトと争うより、分野の質問に答えるページを持つほうが、AIの答えに事務所の名前が出る機会は増えます。

調査の全体は士業の質問にAIは何を出典に答えるかにあります。ポータルサイトとの役割の分け方は士業のポータルサイトとAI検索の使い分けで扱いました。

測定は2026年10月の1回で、再測定はしていません。地域の質問は100問のうち20問と少ないため、割合は目安として読んでください。

別に、2026年10月に当社が2つのAI(ChatGPT・Gemini)へ本記事の論点5問を聞き、10件の答えを集めました。10件の答えの出典に挙がったページは19件でした。

内訳は、ポータル・比較サイトが1件、動画・SNS・ブログが1件です。公的機関・学会・業界団体と、ニュース・メディア・まとめは0件でした(出典: 当社調べ)。

同じ調べでは、10件の答えのうち、触れていたのは費用の金額(◯円)は0件、進め方の手順は1件、期間(◯か月・◯日など)は3件でした。

10位の外にいる事務所は地域名の検索から相談を受けにくい

地域名の検索から相談を受けるには10位以内が目安で、当社の実測では11〜20位のクリック率は0.09%でした。

当社が自社3サイトの表示7,015回を集計した、検索順位ごとの実測クリック率は、下の表のとおりです(2026年6月23日〜9月20日・Search Console)。

平均掲載順位 実測クリック率
1〜3位 6.28%
4〜10位 1.02%
11〜20位 0.09%
21〜30位 0.16%
上の表の『実測クリック率』をグラフにしたもの1〜3位6.28%4〜10位1.02%11〜20位0.09%21〜30位0.16%
上の表の『実測クリック率』をグラフにしたもの

1〜3位と11〜20位では、クリック率に約70倍の差があります。当社の自社3サイトは士業事務所のサイトではありません。差の大きさを見る目安として使ってください。

自事務所の数字に当てはめてみます。仮に「地域名+相続 相談」の検索が月200回あるとします。4〜10位なら、1.02%で月2回ほどのクリックです。1〜3位なら、6.28%で月13回ほどになります。

自事務所の語が11位より下なら、まず4〜10位を目標にしてください。当社の判断では、地域名の語は10位の内と外を別の検索として扱うのが実態に合います。クリック率の差が大きすぎるためです。

地域名の検索で上位に出るための3つの準備

士業が地域名の検索で上位に出るための準備は、所在地と対応地域の統一、分野ごとの相談ページ、事務所の判断の3つです。

所在地と対応地域を1か所にそろえる、分野と地域の相談ページを作る、事務所の判断の基準を書き足す、の3つの準備の段階図

3つは、所在地と対応地域の統一から順に進めます。土台がずれたまま相談ページを足すと、ページごとに事務所の範囲が違って読めるためです。

準備1: 所在地と対応地域を1か所にそろえる

事務所の住所・最寄り駅・対応する市区町村を、事務所案内のページに1か所でまとめます。ページごとに対応地域の書き方が違うと、検索エンジンも読者も事務所の範囲を判断できません。

対応地域は「関西一円」のような広い書き方を避けます。来所で受ける範囲と、オンラインで受ける範囲を分けて書いてください。

準備2: 分野と地域の相談ページを作る

相続・会社設立・顧問のように、分野ごとに1ページを作ります。ページの題には、分野と、主に受ける地域名を1つ入れます。

当社の判断では、地域名を本文に並べるより、その地域の相談に要る事実を書くほうが効きます。相続なら、管轄の法務局や家庭裁判所の場所、来所の手段を書けます。

分野ごとに書く事実は変わります。司法書士なら管轄の法務局、行政書士なら申請先の役所、税理士なら対応する業種と訪問か来所かが書けます。管轄が無い資格は、来所の手段と、その地域の相談者に多い事例を書いてください。

不動産会社の支援では、査定ページの新設と、物件のエリア情報の充実を行いました(2026年10月まで)。地域の事実を書いたページが、相談の入口になった例です。

準備3: 事務所の判断の基準を書き足す

各ページに、事務所が実際に使う判断の基準を書きます。「この条件なら自分で手続きできる」「この条件なら専門家に頼む」の線引きです。

判断の基準は、比較・紹介サイトには書けない中身です。報酬の書き方は士業ホームページの報酬の載せ方で扱っています。

新しいページは、検索結果に出るまで時間がかかります。当社が自社3サイトの記事372本を集計すると、公開から0〜13日の記事で検索結果に出たのは58.9%でした。28〜41日の記事では96.2%です(2026年6月23日〜9月20日の集計)。新しい地域ページの効果は、公開から6週間ほど待ってから確かめてください。

市区町村の名前だけ替えた地域ページはNG

市区町村の名前だけを替えた地域ページを並べる作り方は、Googleのスパムポリシーが挙げる誘導ページの形に近づきます。

地名だけ替えたページを並べるNGと、地域ごとに違う事実を書くOKを比べた図

Googleはスパムに関するポリシーで、誘導ページの不正使用を説明しています。類似した検索語句で上位に出ることを目的に作るページのことです。

例として、特定の地域や都市を対象にしたページを複数持ち、1つのページへ誘導する形が挙がっています。同じポリシーでは、都市名や地域名を並べたテキストを、キーワードの乱用の例に挙げています。

本文の地名だけを入れ替えた「◯◯市の相続相談」のページを10枚並べるのはNGです。読者には、どのページを開いても同じ内容に見えます。

OKの形は、地域ごとに書く事実が違うページです。管轄の役所、来所の手段、その地域の相談に要る手続きの違いがあるときだけ、地域ページを分けてください。

書く事実が無い地域は、事務所案内の対応地域に入れるだけで足ります。Googleは有用で信頼性の高いコンテンツの作成でも、検索順位のためでなく人のために作ったページを重視すると説明しています。

自社サイトの技術面が基準を満たしているかは、サイトの技術チェック(無料・URL入力だけ)で確かめられます。登録は不要で、その場で点数が出ます。

地域名の検索で上位に出ない3つの失敗と避け方

地域名の検索で上位に出ない士業事務所の失敗は、地名だけのページの量産・内部リンク頼み・薄いQ&Aの3つです。

失敗1: 地名だけ違うページを量産する

起きることは、ページを増やしても順位が動かないことです。原因は、ページごとの違いが地名しかないことです。

避け方は、その地域でしか書けない事実が3つ以上無い地域ではページを作らないことです。3つは当社の目安です。管轄・来所の手段・手続きの違いの3点が書けないなら、本文は地名違いの同じ文になると判断しています。

失敗2: 内部リンクの本数で順位を上げようとする

起きることは、リンクを足しても順位が変わらないことです。当社が自社3サイトの記事196本を集計すると、内部リンクを受けている本数の中央値は、1〜10位が5.0本、11〜20位が6.0本でした(2026年6月23日〜9月20日)。

11〜20位の記事のほうが、内部リンクを多く受けていました。当社の判断では、順位を分けたのは本数ではなくリンク先の中身です。避け方は、リンクを足す前に、リンク先のページに事務所の判断の基準を書くことです。

失敗3: 薄いQ&Aを量だけ増やす

薄いQ&Aを避けるには、地域の相談者が問い合わせの前に聞くことだけを書きます。当社の失敗が根拠です。

当社は自社サイトで、「AIはQ&A形式を拾いやすい」という表面的な情報をもとに、内容の薄い「よくある質問と回答」を約30問載せました(2026年2月・AIO対策の初期)。載せた後も表示回数は横ばいで、AI検索での紹介・表示にも効果はありませんでした。

原因は、質の低いQ&Aを量だけ増やしたことです。書く例は、来所が要るか、オンラインで済むか、管轄の外でも受けるかが、その例です。

自事務所が地域名の検索とAIの答えにどう出ているか、無料で確かめてお伝えします。

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地域ページを作る事務所・作らない事務所の分かれ目

地域ページを作るかは、地域ごとに書ける事実があるかと、来所の相談を受けたいかで決めます。

事務所の状況 向いている進め方
来所の相談が多く、受ける市区町村が2〜3つ 市区町村ごとに地域ページを作る
オンラインの相談が中心で、全国から受ける 地域ページは作らず、分野ページを厚くする
地域名+資格名の語で10位の外にいる 紹介サイトの掲載を残し、分野と地域の語から狙う
受けられる件数が埋まっている 今は見送り、所在地と対応地域の表記だけ直す

来所の相談を受けたい市区町村が2〜3つなら、地域ごとにページを作ってください。管轄の役所や来所の手段が地域ごとに違うので、書き分ける中身があります。

オンラインで全国から受ける事務所は、地域ページを作らないでください。地名を替えるだけのページになりやすく、誘導ページの形に近づきます。

受けられる件数が埋まっている事務所は、今は見送ってください。所在地と対応地域の表記をそろえるだけで足ります。新しい分野を始めるときに、その分野のページから再開します。

表の状況の2つ以上に当てはまるなら、10位の外にいる行を先に進めてください。例えば来所の相談が多く、かつ10位の外なら、紹介サイトの掲載は残したまま地域ページを作ります。順位が10位の外では、自社サイトだけで地域の相談を受けにくいためです。

オンライン中心で、受けられる件数も埋まっているなら、見送りを優先します。件数が埋まっている間は、ページを増やしても対応できないためです。来所とオンラインの両方を受けるなら、来所の地域だけ地域ページを作り、オンラインは分野ページで受けます。

順位が動くまでの期間の目安

地域の語の順位は、早ければ1〜3か月で上がり始め、3位まで上がるには約6か月かかった例があります。

不動産会社の支援で、「愛知県 名古屋市」の地域の語での順位が、2026年4月ごろからの約6か月で23位から3位に上がりました。問い合わせは月6件から月12件に増えています(2026年10月まで)。

士業ではなく不動産会社の例ですが、地域の語にかかる時間の目安になります。不動産での進め方は不動産のWeb集客で先に作る3ページで扱いました。

AIO運用を2026年5月に始めた10件では、6件が1か月以内、8件が2か月以内、10件が3か月以内に、主要クエリの平均順位が開始時より上がりました(2026年5月〜8月の集計。わずかな上昇も含みます)。

士業事務所のお客様の声(2026-09)にも、土台を先に作った例があります。分野や規模は聞いていません。「AI検索への対策と聞いて依頼しましたが、「その前にまず検索での土台を作りましょう」と言われたのが印象的でした。

AI対策とSEO対策を並行して進めていただいた結果、4ヶ月で月間表示回数が4,200回から11,600回、クリック数が月38件から112件に増えています。AI経由の成果はこれから出てくる領域だと説明を受けているので、焦らず続けるつもりです。」

自社で進めるか、外に頼むか

所在地の表記の統一と、分野ページ1枚の執筆は事務所内で進められます。仮に分野ページ1枚の執筆に10時間かかり、3分野を作るなら30時間です。

所長以外にこの時間を割ける人がいないなら、外に頼む側に寄せてください。当社の判断では、所長が書く形は繁忙期に更新が止まりやすいためです。

費用との比べ方は、仮に時間の単価が高い所長が月10時間を使うなら、その時間を相談対応に回した場合の収入と比べます。外部委託の費用より高く付くなら、外に頼む側が合理的です。

費用の目安は、2026年10月時点の相場の見立てです。記事作成ツールは月4〜5万円前後で、全体のキーワード設計が無いことがあります。内製と有料ツールの組み合わせは月数万〜数十万円です。外部委託は、部分支援が月数十万円〜、キーワード設計から運用まで一括なら月20万円以上です。

当社は2020年から2026年10月までにSEO対策の運用を37件、2026年2月からAIO対策の運用を22件支援しています(コンサルティングのみはSEOが113件、AIOが43件)。

今日やること

まず「市区町村名+分野」の語を3つ決め、Googleで検索してください。自事務所の公式サイトが何位に出るか、上位に紹介サイトが何件あるかを日付つきで記録します。

同じ語をPerplexityにも聞き、出典に自事務所の公式サイトが出るかを確かめてください。10位の外の語があれば、その分野のページに事務所の判断の基準を書き足すところから始めます。

順位ごとの次の一歩は次の分け方です。11位より下なら、分野ページに判断の基準を足します。4〜10位なら、地域の事実を3つ足します。1〜3位なら、今のページは変えず、毎月の順位だけ記録します。

よくある質問

地域ページは何枚作ればよいですか?

来所の相談を受けたい市区町村の数だけで足ります。地域ごとに書ける事実が無いページは作らないでください。

対応地域の欄に地名を多く並べても大丈夫ですか?

地名を数十並べる書き方は、Googleがキーワードの乱用の例に挙げる形に近づきます。受ける範囲だけを書いてください。

地域名の検索の対策は事務所内でどこまでできますか?

所在地と対応地域の表記の統一と、分野ページ1枚の執筆は事務所内でできます。分野の知識が一番の材料です。

外に頼むと何をしてもらえますか?

分野と地域の語の設計、相談ページの執筆、サイトの土台の改修、毎月の計測を頼めます。内製で足りない作業から選べます。

新しい地域ページはどのくらいで検索結果に出ますか?

当社3サイトの記事372本では、公開から28〜41日の記事の96.2%が検索結果に出ていました(2026年6〜9月の集計)。

地域ページを作らないほうがよい事務所はありますか?

オンラインで全国から相談を受ける事務所です。地名を替えるだけのページになりやすく、分野ページを厚くするほうが向いています。

AI検索への対応で抜けている箇所は、AI検索の対応度チェック(無料・30秒)で見られます。

まとめ: 士業の地域名検索は地域ごとに書ける事実があるページで狙う

士業が地域名の検索で上位に出るには、所在地と対応地域の表記をそろえ、分野ごとの相談ページに事務所の判断を書きます。地域で探す質問では、AIの出典の63.1%が比較・紹介サイトでした。

市区町村の名前だけ替えたページは、Googleが挙げる誘導ページの形に近づきます。地域ごとに書ける事実がある地域だけ、ページを分けてください。

今日できる一歩は、「市区町村名+分野」の語を3つ検索し、自事務所の順位と紹介サイトの数を記録することです。

地域名の検索でどのページから手を付けるか、自事務所のサイトを見て無料でお伝えします。

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